生理学I 練習問題
第1章 細胞膜と溶質・水の膜輸送
- エンドサイトーシスの分類を3つ挙げ、それぞれ説明せよ。
- ファントフォッフの法則を書き、説明せよ。
- 等張と等浸透圧をそれぞれ説明せよ。
- 介在輸送の特性を列挙し説明せよ。
- 促進輸送と能動輸送それぞれの特性を列挙し説明せよ。
- 1次性能動輸送と2次性能動輸送についてそれぞれ説明せよ。
- 上皮における細胞内経路と細胞間経路の違いを述べよ。
第2章 イオン平衡と静止膜電位
- ネルンストの式を書き、陽イオンA+だけを通す半透膜に区切られた区画1と区画2があり、それぞれA+が1M
と0.01Mの濃度で平衡状態であるときの両区画間の電位差を示せ。
- ギブスードナンの式を書き、この式が適用できる条件を述べよ。
- ヒト骨格筋細胞について、静止膜電位と、おおよその細胞内外のNa+,K+,Cl-イ
オンそれぞれの濃度及び平衡電位を書き、なぜ静止膜電位がその値になっているか簡潔に述べよ。
- Na,K-ATPaseが静止膜電位形成に及ぼす役目を挙げ、説明せよ。
第3章 活動電位の発生と伝導
- 活動電位の性質を列挙せよ。
- 脱分極と過分極について簡潔に説明せよ。
- 膜電位に関する空間定数について説明し、神経軸索のおいて空間定数を規定する要素を挙げよ。
- 電気緊張電位について説明せよ。
- 典型的な神経細胞の活動電位について膜電位及びgNaとgKの時間経過をグラフで示せ。
- 典型的な神経細胞の活動電位について、発生から終息までをNaチャネルとKチャネルの活性化、不活性化を踏まえて説明せよ。
- イカの巨大軸索に存在するNaチャネルとKチャネルそれぞれに対する阻害剤を1つずつ挙げよ。
- 無髄神経軸索で活動電位が伝導するメカニズムを簡潔に説明せよ。
- 有髄神経軸索が無髄神経軸索に対して有利な点を挙げ説明せよ。
- 跳躍伝導について説明せよ。
第4章 シナプス伝達
- 電気シナプスと化学シナプスの性質を比較し述べよ。
- コネクソンの構造を説明せよ。
- 化学シナプスを構成する要素を重要なものから5つ挙げ簡潔に説明せよ。
- 神経伝達物質を二つに分ける分類を書き、説明せよ。
- 微小終板電位について説明せよ。
- EPSPとIPSPについて簡潔に説明せよ。
- 空間的加重と時間的加重について説明せよ。
- シナプスでのfacilitationとposttetanic potentiation について説明せよ。
- シナプスでの LTPについて性質と意義を書け。
- 小分子神経伝達物質を9種類挙げよ。
第5章 膜受容体、セカンドメッセンジャー、信号伝達経路
- 3量体Gタンパクについて活性化ー不活性化のサイクルを説明せよ。
- セカンドメッセンジャーを3つあげ、それぞれを生成する分子(タンパク質)および、それそれのターゲットを答えよ。
- 信号伝達経路の要となっているリン酸化酵素を5つ挙げ、活性化する因子をそれぞれについて挙げよ。
- リン酸化酵素を大きく2つのグループに分け、差異を簡潔に答えよ。
第35章 腎機能
- 腎の小葉間動脈から小葉間静脈に至る血管の名称を順に記せ。
- ネフロンの構造を尿が生成される順に記せ。
- 傍糸球体装置を構成する細胞とその機能を説明せよ。
- GFRの定義及び意義を述べよ。また通常用いられる測定法とその原理を簡潔に記せ。
- GFRの正常値は?
- 糸球体濾過率を決める圧力について説明せよ。
- 腎血流量と糸球体濾過率の間に働く自己調節について説明せよ。
第36章 ネフロンにおける溶質と水分の輸送機構:尿細管機能
- 次のうち腎での再吸収が95%に満たないものを挙げ、それらの大体の再吸収率を答えよ。
水、Na+、K+、Ca2+、HCO3-、Cl-、
グルコース、尿素
- 近位尿細管でのNa+の再吸収を担う1次性能動輸送機構について述べよ。
- 尿細管の上皮細胞における細胞内輸送と細胞間輸送につき簡潔に説明せよ。
- 糸球体尿細管平衡についていかなる現象か簡潔に説明せよ。
- 尿細管でのNaClの再吸収におけるアンギオテンシンIIとアルドステロンそれぞれの作用部位と作用を述べよ。
第37章 体液量と膠質浸透圧の調節
- 体液区分の分類と、それぞれのおおまかな割合を述べよ。
- ヒトのNa+、K+、Cl-、Ca2+、HCO3-、H+そ
れぞれの細胞内液、細胞外液の濃度を答えよ。
- 抗利尿ホルモンの分泌産生細胞について述べよ。
- 抗利尿ホルモン分泌を刺激する機構を分類して述べよ。
- 抗利尿ホルモンの作用機序を説明せよ。
- ヘンレ係蹄での対向流増幅作用について説明せよ。
- 直血管の役割を説明せよ。
- 水とNaClの再吸収について、ADHが低値である場合に、ヘンレ係蹄から集合管まで順に要領よく説明せよ。尿素と浸透圧について必要に応じ
て言及するように。
- 上問においてADHが高値である場合にはどう異なるか。説明せよ。
- 容量受容体について分類し説明せよ。
- レニン産生を刺激する条件を挙げよ。
- 心房性Na利尿ペプチドについて産生を刺激する条件を述べ、腎機能に対する影響を簡潔に(一行で)述べよ。
第38章 K+, Ca2+, リン酸の恒常性維持
- K+の細胞への取り込みに関わるホルモンを3種挙げよ。
- 高カルシウム血症、低カルシウム血症それぞれの症状を述べよ。
- 血漿Ca2+濃度を制御するホルモンを3つあげ、それぞれ、Ca2+濃度の増減どちらに働いて
いるかを述べよ。
- PTHの作用を述べよ。
- リン酸濃度を制御するホルモンを3つあげ、それぞれ、リン酸濃度の増減どちらに働いているかを述べよ。
第39章 酸塩基平衡における腎の役割
- アシドーシス、アルカローシスの定義を述べよ。
- 非揮発性酸を2種挙げ、重炭酸イオンにより緩衝されている状態を化学式で書け。
- 揮発性酸を説明せよ。
- 尿中の緩衝剤として働く最も重要なイオンを何か。
- 尿細管上皮細胞中での炭酸脱水酵素の役割を説明せよ。
- 酸塩基障害に対する防御機構を挙げて説明せよ。
- 代謝性酸塩基障害と呼吸性酸塩基障害についてそれぞれ簡潔に説明せよ。
- 腎におけるNH4+の産生について説明し、その意義について述べよ。
- 血漿pH 7.35, [HCO3-]16 mEq/L, PCO2
30 mmHg のヒトはどのような酸塩基障害と診断されるか、説明せよ。
第40章 内分泌生理学における一般的法則
- ホルモンを介しての細胞間信号伝達の分類を述べよ。
- 低血糖時には多くの内分泌器官が反応して血糖値を正常に戻そうとする。副腎皮質、副腎髄質、膵臓を介する内分泌反応の経路について、それぞれ
簡潔に述べよ。
- 代謝クリアランスの概念を説明せよ。
- 典型的なホルモンへの反応の用量ー反応曲線のパターンに、S字状のカーブがある。縦軸にホルモンの効果(%)、横軸にホルモン濃度をとり、S
字状の反応曲線を描き、更に、最大反応値が減少した場合と、ホルモン感受性が減少した場合に、その反応曲線がどう変形するかを書き入れよ。
- ホルモンの最大反応値の変化をもたらす要因を挙げよ。
- ホルモンの感受性の変化をもたらす要因を挙げよ。
第41章 体全体の代謝
- ヒトのエネルギー源を3つに分類せよ。
- 呼吸商の定義を説明し、炭水化物、脂肪酸、タンパクについてそれぞれ呼吸商はどうなるか答えよ。
- 脂肪組織、肝臓と筋肉の間のエネルギー源のやりとりについて述べよ。
- 窒素平衡状態について説明せよ。
- LDLの役割を説明せよ。LDL値の臨床的意味を答えよ。
- HDLの役割を説明せよ。HDL値の臨床的意味を答えよ。
第42章 膵島のホルモン
- インスリンの放出を刺激する重要な物質はグルコースである。β細胞におけインスリン分泌のしくみを答えよ。
- 標的細胞に対してインスリンがどのように作用するか述べよ(図42-6を参照のこと)。
- 糖尿病が悪化するとやせてきて(脂肪も筋肉も減る)、インスリン不足が深刻な場合は糖尿病性ケトアシドーシスに陥る。なぜやせるか?
糖尿病性ケトアシドーシスではなぜ血液が酸性になるのか?電解質異常の特徴はどうか?についてそれぞれ簡潔に述べよ。
- グルカゴンの主な作用を述べ、またグルカゴンが上昇する状況を2つあげよ。
第43章 カルシウムとリン酸の代謝に関する内分泌による調節機構
- ビタミンD不足はどういう生活習慣でおきやすいか。またこのときのPTH、カルシウム、リンの変化はどうなるか答えよ。
- 骨芽細胞、破骨細胞の役割について述べよ。
- カルシトニンはどのような機序で、骨粗しょう症の治療に役立つか答えよ。
第44章 視床下部と下垂体
- 下垂体前葉ホルモンを列挙し,それぞれの分泌を刺激する物質と抑制する物質を挙げよ。
- ホルモン分泌を調節している視床下部-下垂体前葉―末梢内分泌系のフィードバック機構について,成長ホルモンを例にして説明せよ。
第45章 甲状腺
- 経口摂取されて尿中へ排泄されるまでの体内でのヨードの「旅」を述べよ。
- 甲状腺ホルモンについて,その作用と,欠乏した場合および過剰となった場合の身体への影響を述べよ。
第46章 副腎皮質
- 副腎皮質は( )胚葉由来であり、副腎髄質は( )胚葉由来である。
- 副腎皮質の層構造の名前を外側から述べ、それぞれの部位で分泌されるホルモンを答えよ。
- 視床下部ー下垂体ー副腎皮質系を構成するホルモンを述べよ。また、フィードバックをどのホルモンがどこにかけているか述べよ。
- クッシング症候群について、病因と病態を述べよ。
- 糖質コルチコイドの臨床的な効果を挙げよ。その効果はどのような作用によるか。また、副作用を説明せよ。
第47章 副腎髄質
- アドレナリンの分泌を促す刺激を列挙せよ。
- エネルギー代謝に対するアドレナリンの作用を説明せよ。
- アドレナリンの心臓・血管系に対する作用を説明せよ。
第48章 生殖内分泌概論
- 男性と女性の生殖腺を構成する細胞をそれぞれ列挙し、ホルモンを分泌する細胞については、分泌するホルモンも述べよ。
- 視床下部ー下垂体ー生殖腺系を構成するホルモンを挙げ、性腺刺激ホルモンの生殖腺におけるターゲットの細胞の名称を男性・女性それぞれについ
て答えよ。フィードバックについても言及せよ。
- 男性・女性双方の性管系の発生・発達の過程を、以下のキーワードを用いて述べよ。更に、性管系の臓器の名称を男性・女性双方について列挙せ
よ。ミューラー管、Wolff管、精巣、テストステロン、AMH
第49章 男性生殖機能
- 精細管の構造について、細胞の名称を挙げて説明せよ。
- 精子の構造を述べよ。
- 血液精巣関門の役割を述べよ。
- 精子のキャパシテーションを説明せよ。
- 先体反応を説明せよ。
- アンドロゲンの骨格筋に対する作用を述べよ。
第50章 女性生殖機能
- 黄体について、起源と機能を述べよ。黄体退縮と月経出血の関係について説明せよ。
- 月経周期を3つに分けて、それぞれの時期の卵母細胞の状態を述べよ。
- 閉経後の性ホルモンの状態を説明し、罹りやすい疾患を述べよ。
- 受精前後の出来事について、以下の言葉を用いて説明せよ。卵子、精子、卵管、先体反応、精子受容体、多精拒否、第2減数分裂、着床
- 胎盤の機能を列挙して説明せよ。
- 妊娠時の飢餓加速状態について説明せよ。
- 妊娠糖尿病について説明せよ。
- 分娩時の子宮平滑筋の収縮に関わる物質名を挙げよ。